私の弱さを彼が受け入れてくれました

私の弱さを受け入れてくれた彼の花嫁となれた日

中学時代、数人の男子生徒からいじめを受けた私は、それからずっとうつ病をわずらってきました。学校にも不登校が続き、なんとか合格した大学も中退してしまいました。このままじゃ駄目だ、強くならなきゃ、ちゃんとした人間にならなくては、と大学をやめたあと必死に仕事を探しました。ですが、大抵は面接で落とされてしまってなかなか決まらず困っていたところ、叔父の紹介のおかげでようやく小さな建築事務所に就職することが出来ました。

彼はその事務所の先輩でした。お茶くみと雑用から始めた私をなにくれとなく気遣ってくれる親切な人でした。1度、お客様の前で失敗してしまって、どうしようと給湯室で半泣きになっていると、ちょうど入ってきた彼がちょっと乱暴に背中を叩いて『気にするなよ』と笑ってくれたのです。おおらかで明るい、だけど人にちゃんと気を使うことが出来る人。憧れと恋心が混じったような気持ちを私はいつのまにか抱いていました。

だけど、彼には遠距離恋愛中の恋人がいました。私の恋は最初から実らないことが決まっていたのです。だけど、この気持ちだけでも知って欲しくてバレンタインにチョコレートを渡したり、クリスマスにはプレゼントを贈ったりしたのです。彼の方からもお返しを貰ったりして、それだけでもとても幸せでした。当時、うつ病もおさまっていて体調も良く毎日が充実していました。彼への恋が私を支えてくれていたんだと思います。

そんなある日、彼が恋人と別れたという話を聞きました。弱っている彼に対して無神経かもしれないと思いつつ、我慢できずに初めて口に出して告白をしました。きっと駄目だろうと覚悟していたのに、思いがけず彼は私を受け入れてくれました。交際期間1年を経て今度は彼の方からプロボーズをしてくれたのです。幸せの絶頂のはずだったのに、なざかその後、急に私のうつはひどくなってしまったのです。

うつがひどくなるとともに体調も崩れ、もともと結婚したらやめるつもりだった仕事を予定より早く退職しました。結婚式の準備も彼にばかり頼ってしまって、こんな私が本当に
結婚していいんだろうか、と毎日泣いていました。でも、彼は毎日仕事帰りに私の家によってくれて励ましてくれたのです。私の調子がよくなるまで、式を延期しようかという話もありましたが、うつで苦しくても少しでも早く彼のお嫁さんになりたかったので頑張りました。

結婚式の当日、両親へ『心も体も弱い私を育ててくれてありがとう。おかげでそんな私を受け入れてくれる彼に出会えました』とお礼を言いました。彼の方も『ワガママな僕ですが出来る限りの力で彼女と良い家庭を作っていきます』と挨拶してくれました。いじめられて、うつになって、正直なところ私なんて死んでしまってもいいんじゃないか、と何回も思いました。だけど、そんな私を愛してくれた彼の花嫁となれた結婚式を迎えて、久しぶりに生きてきてよかったと喜びの涙を流しました。